2021-04-21
株式会社cotree

オンラインカウンセリングのパイオニアであるcotreeでは、カウンセリングとコーチングの2つのサービスを"オンライン"で提供しています。今まで以上に人々の心に寄り添ったサービスを提供していくため、"カウンセリングとコーチングをシームレスに繋げる"ためのリニューアルを行っています。

そんな成長企業であるcotreeのチーム作りにおける苦悩と葛藤を、cotree COOの平山さんとデザイナーの長谷川さんに伺いました。


オンラインカウンセリングサービス「cotree(コトリー)」
https://cotree.jp/

cotreeアセスメントコーチング
https://as.cotree.jp/

この記事に登場する人
平山 和樹
(Kazuki Hirayama)
長谷川 真澄
(Masumi Hasegawa)
cotree COO。上場ITベンチャー企業にて制作進行、マネジメント、新規事業立ち上げなどを担当。2018年よりマーケティング担当としてcotreeに参画。2019年よりCOOに就任。SNSでの発信を通して、信頼されるサービス運営に尽力。
デザイナー。美大卒業後、メーカーや制作会社などに勤務。2019年よりcotreeにて勤務、メンタルヘルスの文脈を考慮しつつ、ユーザーが楽しく無理なく使用できる設計を目指し、Webサイト・プロダクト制作などに関わる。

事業を前に進めるための、理想のチームづくりの苦悩と決断。

ーー おふたりがcotreeで働きはじめたきっかけは何だったんですか?

長谷川さん: メーカーや制作会社でデザイナーとして働きつつプロボノとしても活動しており、知り合いからcotreeを紹介して頂いたのがきっかけです。最初は週1日のお手伝いからはじめたのですが、気付いたらフルコミットする形になっていました。

※ プロボノ:各分野の専門家が、知識・スキルや経験を活かして社会貢献するボランティア活動全般のこと

平山さん: cotreeで働き始めてそろそろ3年になるのですが、私も最初は週3日の業務委託から始めたんですよね。前職はIT系のスタートアップで、上場に向けての事業成長フェーズを経験できたのですが、次は小さいフェーズから事業を丁寧に育てていくことに関わりたいなと思って。自分自身も過去にメンタルを崩してしまったこともあって、似たようなことで困っている人をサポートできる領域がないかと思ってcotreeを見つけました。徐々に仕事をさせていただく範囲が増えて、気付いたらフルコミットになって、2年ほど前にCOOになりました。今は事業戦略やKPIの策定、メンバーのマネジメント、組織課題の解消などが主な役割です。

ーー プロダクト面でいうと、最近はどのような部分に注力されていますか?

平山さん: cotreeでは、創業事業である"オンラインカウンセリング"のサービスと、個人向けの"コーチング"のサービスを提供しているのですが、これら2つのサービス価値をうまく繋げられないかということを模索していて、リニューアルに向けて動いています。

ーー リニューアルはどんなチームで行っているのですか?

平山さん: 全体の設計や要件を考えるところなどは、私と長谷川さんと社内のエンジニアの3名で行っています。開発部分の体制は紆余曲折あったのですが、社内のエンジニアさんと外部の協力会社さんで進める形を今は取っています。

ーー 紆余曲折についてお聞かせいただいても良いですか?

平山さん: もともとは内製化するつもりで採用活動を行っていました。採用広報活動等にも力を入れてみたのですが、エンジニアさんの採用はなかなか難しくて。何名か入社いただけているのでタイミングの問題ではあるのですが、事業のスピード感を考えたときには協力会社さんと一緒にやる方が"今は"良いというジャッジになりました。

ーー エンジニア採用では、どのような部分に難しさがありましたか?

平山さん: 幸いなことに、cotreeというサービスを知ってもらえる機会は増えました。しかし、エンジニアやデザイナーとして働くという目線で見たときに、cotreeの面白みをうまく発信できていなくて。心の領域を扱うからこその面白さみたいなものがあるのですが、そこをうまく表現して届けていくのが難しいなと。

"ただ売上を伸ばせば良い" わけではない。心の領域を扱うからこその、ビジネスとしての割り切り

cotree Webサイトより

cotree Webサイトより

ーー 売上を伸ばすためであれば"荒い"やり方は沢山あると思いますが、プロダクトを見させていただく限りではすごくピュアな印象を受けます。KPI管理等はどのようにされているのでしょうか?

平山さん: cotreeでは、売上などのKPIを伸ばすためだけの開発というジャッジはほとんど行わないんです。代表取締役である櫻本さんや社外取締役の方とも、そのあたりの合意は取れていて。

長谷川さん: もちろん、事業や会社として"継続していくこと”は大切なのですが、売上だけを伸ばせば良いといった感じではないですね。

平山さん: たとえばユーザーさんの満足度であったり、お問い合わせが増えすぎていないかであったり、ポイントの変換率や返金保証制度の利用状況など、ユーザーさんの体験に直結する部分を中心に見るようにしていますね。

ーー プロダクト開発の優先順位付けなどはどのようにジャッジされているのでしょう?

長谷川さん: cotreeは結構ステークホルダーが多いんですよね。ユーザーさんだけじゃなくて、カウンセリングやコーチングを行うセラピストさんがいて。そして彼らそれぞれが個別の事情を抱えているので、簡単に類型化も出来なくて。とはいえ事業なので優先順位は付けないといけないのですが、"切り捨てる" 感じにはしたくないなと。これらを突き詰めるとプロダクトとしての辻褄が合わなくなってしまうので、そこのバランスをとりつつジャッジするようにしています。

カウンセリングとコーチングをシームレスに。cotreeが目指す2つのサービスが融合した世界

ーー カウンセリングとコーチングを繋げていくという構想はいつ頃からあったのですか?

平山さん: コーチングのサービスは2019年3月から提供しており、開始当時から創業事業であるカウンセリングのサービスにうまくマージできないかということは考えていました。カウンセリングとコーチングは近い領域ではあるので、ここをうまく繋げられるとユーザーさんにとって価値のある世界を提供できるなと。とはいえ開発体制などの課題もあり、そのタイミングでは構想レベルでした。

ーー リニューアルはどんな風に始まったのですか?

長谷川さん: 7年くらいやっているサービスということもあって、勿論技術的負債も溜まっていたりで。このようなシステム面の課題だけではなく、システムの問題から派生するユーザーさんの課題や目指すべき姿から逆算した課題もあったりで。一度それらの課題を全て机の上に広げて全体設計から行ったほうが良いと思い、ゼロから考えていくことにしました。これが2020年の中盤くらいですね。

ーー 当時はどんなやりとりをしていましたか?

平山さん: 私と長谷川さんと1人のエンジニアさんを中心に、毎日数時間ずつ話しながら、数ヶ月かけて詳細を詰めて行きました。大きい課題をブレークダウンして、たしか50個くらいのアジェンダに分けて。少しでも「これってどうなの?」という課題があれば、全部議論のテーブルに乗せて話すようにしていました。

長谷川さん: 仕様がおよそ固まったあとに、2ヶ月くらいかけてモックを作ったり、その間に採用活動を行ったりしていましたね。 また、コロナ禍ということもあり、これらはほぼ全てオンラインで進めていました。

開発段階の画面イメージ

開発段階の画面イメージ

ーー オンラインでプロダクトの初期フェーズを行っていくのは難しいと思うのですが、工夫した点などはありますか?

平山さん: 徹底してドキュメント化したことですね。あとは、毎日時間を決めて話すようにしてたことでしょうか。

長谷川さん: 3人で緊張感をもってやれたのも良かったと思います。ダラダラ話すのではなく、勿論マイルストーンを区切って、一回一回きちんと結論を出すようにしていたので。考えるメンバーの時間さえ確保すればよかったフェーズではあるので、ここは逆にオンラインだからこそやりやすかったなと振り返ってみて思います。

ーー 徹底した議論のもと、誠実にプロダクトと向き合われている印象を持ちました。プロダクトを作る側としてのcotreeの魅力はどのようなところですか?

平山さん: エンジニアリングとして尖ったことをしているわけではありませんが、"市場価値が定義されきっていない分野" において、それらの価値をどうやって見出していくかといった部分に魅力を感じています。また、cotreeを利用されるユーザーさんが体験されるセッションって、もちろん一回一回違うんですよね。ユーザーさんとセラピストさんのマッチングでも変わりますし、同じ組み合わせでもその時々によって違うものになりますし。その一回一回の特別感みたいなものをどうやって壊さずに、かつ、事業として再現性を高められるかといった問いは他のサービスには無いところで、その部分を面白いと感じてもらえると嬉しいなと思いますね。

※ セッション:カウンセリングやコーチングにおける施術自体を指す用語

後編に続きます)

この記事を書いた人
koyo
bosyu / bosyu Jobs / Jobs Primeのプロダクトマネージャー。プロダクトについての薀蓄を語ったりするのが得意。だいたいヴァーチャルの世界で生きています。
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