2021-04-27
2021-04-27

2020年2月、求職者に対して「企業に応募する前の転職活動の実態」についての調査をおこなった。多くの企業がWebサイトや求人ページで採用に関する情報を開示しているが、求職者はどのような基準で企業に応募するか否かを判断しているのかを明らかにしたかったことが発端である。しかし、調査をすすめる中で、当初予定していた検証事項よりも興味深い事実が見えてきた。本記事では、調査によって明らかとなった「とりあえず応募の実態」に注目しながら、その結果を解説していく。


調査結果の概要

  • 企業に応募する前に、「企業の誰かと話したい」と感じている求職者は全体の85%
  • しかし、求職者の50%以上が応募する前に話せなかった経験がある
  • 応募する前に、企業の誰とも話せなかった求職者のうち約80%が、応募先の企業のことがよく分からないまま「とりあえず応募」している

調査結果の概要

調査結果の概要

応募前に企業の誰かと話したかったが、話す機会がなかった

「企業に応募する前に、その企業の誰かと話したいと思った経験はありますか?」と質問を投げかけたところ、求職者の約85%が「はい」と回答した。他方で、「企業と話してみたかったが話せなかった経験はありますか?」という質問に対し、約53%が「話せなかった経験がある」と答えた。ここから、求職者側の理想と現実に大きな乖離が生まれていることが分かる。

では、求職者は企業に応募する前に何を知りたかったのだろうか。次の質問で探っていく。 

応募前に、企業の誰か後話したいと思ったか

応募前に、企業の誰か後話したいと思ったか

応募前に、企業の誰かと話せなかった経験
応募前に、企業の誰かと話せなかった経験

求職者が企業と話したかった理由

「応募前に、その企業の誰かと話したいと思った理由は?」という質問対して、「求人ページだけでは分からないことがあったから」が80.9%、「会社のWebサイトだけでは分からないことがあったから」が65.5%、「その企業で働く知人がいなかったから」が50%であった。

また、「応募前に、企業の誰かと話したいと思った内容は?」と尋ねると、「雰囲気やチームメンバー」「仕事内容の詳細」「仕事の進め方」など、その企業で働くイメージを具体的に持ちたいという求職者の願望がうかがえる。

つまり、求職者は「なんとなく話したい」という動機ではなく、すでに企業・採用情報を調べた上で知りたいことが明確にあるといえる。前述の質問と重ねて考察してみると、応募前に企業の誰かと話せた経験のある42.7%の求職者は、 企業が応募前のカジュアル面談を実施したり、ランチ会を設定したりと、社内外の交流を図る機会を設けているなど、たまたま話せる機会があったのかもしれない。しかしながら、応募前に知りたかったことを知る場がまだまだ少ないことが前述の回答結果から明らかである。

企業の誰かと話したかった理由

企業の誰かと話したかった理由

応募前に、企業と話したかった内容
応募前に、企業と話したかった内容

応募前に企業と話せなかったことで、起きたこと

「応募前に企業と話せなかったことで、どのような問題がありましたか?」と質問をしたところ、約80%の経験者が「企業のことがよく分からないまま、応募してしまった」と回答、次いで、「志望度が低くなった」が約27%と続いた。

企業と話せなかったことで知りたかったことが解消されず、企業への理解度が不充分のまま曖昧な志望動機で応募することになってしまうのだ。

企業と話せなかったことで起きたこと

企業と話せなかったことで起きたこと

「とりあえず応募」は悪いことなのか

応募する前に企業と話す機会を求める求職者が多いにも関わらず、企業と話す機会に恵まれないケースが数多く発生しており、企業のことがよく分からないまま応募してしまう結果に繋がっていることが分かった。「事前情報が不足しているがとりあえず応募しておこう」と、志望度が高くない状態で選考に臨むと、選考途中でミスマッチに気づくこともあるのではないだろうか。場合によっては無駄な時間・労力を費やすことになり、非効率な転職活動となる。

筆者は所属する企業の採用活動に参加したこともあるが、企業の立場で見た場合の「とりあえず応募」について考えてみたい。もし応募者に、「御社についてよく分からなかったけど、とりあえず応募してみました。」と言われたら、正直がっかりした気持ちになるだろう。またそれと同時に、「素直に言ってくれてありがとう」と伝えるかもしれない。分からないことは分からないと言ってくれたほうがお互いが歩み寄れるからだ。何が分からなかったのか、何を知ると志望の判断できるのかを確認した後に、自社について知ってもらう努力をするだろう。
 

納得した転職活動をするために、「不足情報がある状態で応募した」ことを素直に伝える

以上の話をまとめると、応募にあたって志望度に関わる不足情報がある状態で選考を進めると、求職者/採用したい企業ともにミスマッチが起きる可能性がある。納得のいく転職活動をするために、企業のことがよく分からないまま応募したのであれば、選考の早い段階で企業側にその旨を素直に伝えて、何が分からないのか何を知りたいのか意思疎通を図ることが大事そうだ。

■調査概要
調査方法:「bosyu Jobs」でのアンケート調査
有効回答数:134人
調査実施日:2021年2月10日〜2021年2月17日
調査主体:株式会社キャスター

この記事を書いた人
nach33
bosyu / bosyu Jobsのマーケティング・PRを担当。趣味で映画や雑誌をつくってます🙋‍♀️
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